販売員からデータ分析の道へ進み、クライアントの課題解決に貢献

Sena.N / 2023年 中途入社

ビジネスにおけるデータ活用が進む中で、データサイエンティストは企業の成長に欠かせない存在となっています。そんな中、異業種からデータの世界に飛び込み、現在、分析屋で活躍するNさん。キャリアの分岐点は、新卒入社した家電量販店で「どうすればもっと売上を上げられるか」と、売上データを分析し始めたことでした。

未経験からデータ分析を学び、クライアントの課題解決に貢献するNさんに、入社の経緯や配属後の取り組み、そして分析屋での展望について話を聞きました。

ビジネスの中でデータにふれ、データに興味がわいた

社会人のキャリアは、どのようにスタートしたのですか?

学生時代は情報系の大学に通っていましたが、当時はプログラミングがあまり好きではなく、自分はIT系で花開くタイプではないと思っていました。そのため、就職活動では最初からIT系には応募せず、元々、人と話すのが好きだったこともあり、コミュニケーション能力が活かせる接客業に絞ってエントリーしました。

最終的に入社したのは家電量販店で、販売員として社会人生活をスタートしました。勢いのある社風が私に合っていて、仕事は楽しかったですね。

販売の仕事から、データ分析に興味を持ったきっかけを教えてください。

販売の仕事を続けるうちに、「何とかしてもっと売上を上げたい」「今よりも売上につながる販売の仕方があるんじゃないか」と考え始めて、自然と店の売上データを見るようになりました。

データを見ながら、売上を伸ばすための商品配置や、季節商品の売り出し方などを考えるのがすごくおもしろかったんです。ビジネスに直結する形でデータにふれたとき、一気にデータやITへの興味が増したように感じました。今思えば、これがキャリアの分かれ道だったと思います。

皆さんも想像がつくと思いますが、売上ってすごく使えるデータなんですよ。でも、当時の職場には、そのデータを活かして売り場を改善したり、売り方を変えたりして売上を伸ばそうとしている人はほとんどいませんでした。
売上が伸び悩んだときには、お客様とのコミュニケーションのとり方や、一人ひとりのがんばりといった精神論に帰結することが多かったですね。データの重要性は認識しながらも、人手不足でリソースを割けなかったこともあったかもしれません。

次第に「この売り場ってどうすればいいと思う?」「この商品の売上ってどう?」といった質問が私に集中するようになり、自分の休憩時間を全部つぎ込んでデータ分析をしているような状況になりました。

ただ、社内には「お客様とコミュニケーションをとって売上を上げる」という考え方が根底にあり、販売のリソースを減らしてまでデータ分析に力を入れようとする動きはなかったんです。
販売スタッフのキャリアパスの最終型は、現場のマネージャーで確立されていて、ステップアップすればチームのマネジメントが中心になります。ステップアップすることでむしろデータから離れることが確定していたので、転職を決意しました。

次の会社では、どのような仕事をしていましたか?

データに関わる仕事をしたいと考えて転職活動をしましたが、そのときはあまり良いご縁がありませんでした。家庭の事情もあって転職活動の長期化は避けたかったので、やはり人と接する仕事が良いと思い、教育業界の営業職にキャリアチェンジしました。
転職先で扱っていた商材はネットワーク機器で、いわゆる一般的な営業職だったのですが、実はここでもデータに接する機会があったんです。

ネットワーク機器は、「うまくつながらない」「接続が切れた」といったトラブルが付き物で、販売先から連絡を受けて対応することがよくありました。そういう現場では、「なぜこういうトラブルが起きたのか」「どうすれば良かったのか」「また起こる可能性はあるのか」といった再発防止に向けた原因の究明が求められます。
原因究明のためには、トラブルが発生した日時や発生場所、トラブルの種類などをデータとして収集し、Pythonなどのプログラミング言語を使った分析が必要です。その上で、相手に説明できるように、グラフや図表でわかりやすく可視化するといった作業も求められます。こうした一連の流れが私にとっては本当におもしろくて、やっぱりデータ分析がやりたいなと実感しましたし、次は必ずこういう仕事ができる会社に行こうと決意しました。

ただ、せっかく転職してもミスマッチが起きてすぐに転職することになったり、やりたいことができないまま働き続けたりするのは避けたかったので、慎重に進めることにしました。
そのとき、大学時代に敬遠していたプログラミング言語を、もう一度勉強し直すところから始めた記憶があります。半年間みっちり勉強して、それでも心が折れなかったら転職活動をしようと思っていました。自分が本気かどうか、半年かけて確かめていた感じですね。

人の役に立つ分析を求めて分析屋へ

分析屋は、どのような経緯で応募したのでしょうか?

業務でデータ分析に関わったことがあるといっても本業は別で、実務も未経験です。未経験のデータサイエンティスト志望者を採用してくれる企業は非常に少なかったですね。求人があっても、システムエンジニアとして経験が豊富な人に限定している案件や、「システムエンジニアから始めて、そのうちステップアップできるかも」という不確定なものがほとんどでした。

私の場合、システムエンジニアの経験もなかったので、そもそも応募できる案件がほとんどありません。運良くIT業界に入れたとしても、データや分析に関われるかどうかは未知数だと感じて悩んでいたとき、分析屋の募集が目にとまったんです。
分析屋の求人には、業務でのデータの分析・活用経験があれば、エンジニアとしての経験やデータ分析経験などは問わないと明記されていました。仕事内容にも、「データ分析領域を見越してデータ処理から関わることができる」とあり、これだと思いました。

ただ、求人情報などで「未経験歓迎」と記載されていても、実際には経験者ばかりだったり、データ案件に携わるまでに時間がかかったりするのではという不安もありました。
しかし、面接担当者の方が自分と同様にまったくの未経験で入社されていて、よく似た境遇からスタートした先輩のリアルな経験談を聞けたことで、強く背中を押された気がしました。

当時のコーポレートサイトに掲載されていた「分析で日本を元気に」のフレーズや、分析結果に「おもてなし」を添えて課題解決を支援するという会社の行動方針に惹かれたのも、分析屋を選んだ理由のひとつですね。

コミュニケーションと学ぶ力を武器に、評価される人材に

分析屋に入社してからは、どのような研修を受けましたか?

まずは、Excel、SQL、Python、BIツールの4つについて学びました。どの研修も、分析系の案件にすぐ応用できるように課題づくりがされていたのが印象的でしたね。
研修を進めていくことで、自分が現場に入ったときの動きをイメージしやすかったです。研修を通じて知見が身に付くだけでなく、現場での業務がリアルに想像できたことで、戸惑うことなく実務に入っていけたと思います。

実際、最初の案件では、研修で学んだことが活かせていると感じるシーンが多々ありました。「プログラミングもやったことがない」「言語もほぼわからない」という方でも、入社後の研修で確実にステップアップできると思います。
研修はある程度、共通のカリキュラムが組まれていますが、その人のスキルレベルに応じて調整してくれる感じです。私は大学時代にプログラミングにふれていたり、営業時代にPythonを使った経験があったりしたので、基礎部分は飛ばして中級から学んでいきました。

私の場合、研修期間は2ヵ月でしたが、1ヵ月で既定の内容を一通り終え、残りの1ヵ月はそのときに動いていた商談の内容を見て、自分に足りないところを自主的に勉強していましたね。

最初はどのような案件にアサインされましたか?

最初の案件はゲーム業界で、データ分析用の基盤システムを作るためのデータの抽出、加工に携わりました。仕事自体は、業務未経験者の最初のステップにふさわしい、その後の基礎になる内容だったと思います。

ただ、ゲーム業界は自分になじみがなく、しかも初めてのフルリモートでしたから、慣れるまでには結構苦労しました。前職、前々職とずっと対面でコミュニケーションをとる現場にいたので、社員同士の対話でも、クライアントとの対話でも今までのノウハウが通用せず、しばらく試行錯誤しましたね。

先輩たちにならって、聞きたいことがあるときは対象者のスケジュールを先に押さえておいたり、積極的にミーティングの枠を作ったりすることで、だんだん進め方のコツをつかんでいきました。

今はどのような案件を担当されているか教えてください。

今は入社してから2社目の現場で、金融業界のシステム構築に必要なデータの調査や環境分析、パフォーマンスの分析などをしています。要件定義後の設計からリリースまで、一貫して携わる形です。
関係するほかのシステムの不具合に対して、原因を調査することもあります。

案件が変わって業界が変わると、また新しく専門知識や用語を学ぶ必要がありますが、2社目を経験してかなり慣れてきました。要件定義書や設計書をしらみつぶしに読み込んで、わからないことは過去の案件などと照らし合わせて確認するとかなり理解が進みます。

あとは、周りの人にどんどん聞くことですね。そもそもデータ分析の仕事は、一人で完結できるものではありません。そのため、クライアントはもちろん、いっしょに仕事をしている分析屋のメンバーとも意識的に密なコミュニケーションをとることで、評価につながる仕事ができるようになってきたと感じています。

クライアントのニーズを具体的にイメージし、100%やりきる

仕事では、どのようなことを大切にしていますか?

初めての現場にアサインされてから、自分が関わるシステムやデータがどういう現場で求められているのか、何に使われるのかをイメージして、「100%役に立つものを提供しよう」という気持ちを大切にしています。

クライアントにも徹底的にヒアリングして、わからないことがあればわかるまで調べて、ベストだと思える形に落とし込んでから納品していたんです。夢中でやっていたことですが、後から「これ以上ないくらい調べきってくれました」と高く評価していただき、非常に励みになりました。

SQLの知識は、1年でぐっと伸びた実感がありますね。うれしいことに、ほかのチームの方から相談されることもあります。SQLを使用するデータアナリストや開発者が受ける「ORACLE MASTER Silver SQL」の試験も、試験用の勉強をほとんどせずに一発で受かることができました。
この仕事をする上で資格は絶対に必要なものではないですが、対外的にスキルを証明することを考えて、あと2つくらい資格取得にチャレンジするつもりです。

今後も経験を重ねて、いずれはBIツールを活用してデータを可視化するような、データ分析を促進するための基盤づくりにも携わっていきたいですね。

最後に、分析屋への応募を検討している方にメッセージをお願いします。

データ分析の世界に未経験から飛び込むには、分析屋は最適な環境だと思います。入社後はデータ分析のための下準備から関わっていくことが多いと思いますが、そこで腐らずに、足固めの期間をぜひ活用してください。

データ分析の会社はいくつもありますが、ゼロから経験を積める会社はそう多くありません。分析屋が行動指針としている「おもてなしの精神」でクライアントに関わりながら、いっしょに成長していきましょう。

エントリーはこちら

  1. トップページ
  2. 人を知る
  3. 販売員からデータ分析の道へ進み、クライアントの課題解決に貢献

採用情報

方法や手段にとらわれず、課題解決に挑むことができる仲間を募集します。
「好奇心」と「向上心」をお持ちの方をお待ちしております。

NEWS

もっと見る