分析屋が「人間らしさ」にこだわる理由 / 現代表・溝口のストーリー

すべての意思決定に、人間らしさを。

これが、分析屋のMissionです。

データ分析やAIの会社なのに、なぜ「人間らしさ」なのか。少し不思議に聞こえるかもしれません。その問いの答えは、現代表・溝口大作のこれまでの歩みの中にあります。

数字が好きだった。でも、数字だけを見ていたわけではない

溝口は、子どものころから数字に関心がありました。スポーツ欄を見て野球選手の打率を覚え、株価の欄も気になっていた。数字が変わる。では、なぜ変わるのか。そこに興味がありました。

ただ、見ていたのは数字そのものだけではありません。数字の裏にある理由。数字が動く背景。結果に至るプロセス。

本人は、自分のことを「本当は主観寄り・感覚寄り」と話します。だからこそ、感覚だけで判断しすぎないように、事実や数字を使って自分をコントロールしてきた。数字は、冷たいものではありません。背景を見にいくための手がかりです。

この感覚が、今の分析屋の考え方の原点になっています。

数字は、使い方を間違えると嘘になる

最初のキャリアでは、生命保険会社で資産運用に関わる仕事に就きました。結果報告に関わる仕事をしていた時期、強く違和感を覚えたのが「数字を作る行為」でした。

良いところだけを切り取る。基準を変える。ロジックを変える。そうすると、同じ事実でも見え方が変わってしまう。

数字は、客観的に見えます。でも、扱い方次第で、現実を正しく映さなくなることがあります。だからこそ、数字を見るなら、その背景まで見なければいけない。なぜその数字になったのか。何を前提にしているのか。その数字で、本当に意思決定していいのか。

表面だけの数字ではなく、数字の奥にあるものを見る。この考え方は、溝口の中で強くなっていきました。

「分かっている人」ほど、聞けないことがある

その後、運用や投資の世界で、溝口は多くの専門家と接します。

頭の良い人はたくさんいる。知識もある。英語も話せる。情報も取れる。でも、肝心なことを聞かない人がいる。「なぜ儲かるのか」「その会社の強さはどこにあるのか」「その前提は、本当に正しいのか」——一番大事なところを聞かずに、自分たちの中で答えを作ってしまう。

できる人ほど、知らないことを恥ずかしがる。プライドが高い人ほど、分からないと言えない。でも、分からないことを聞けなければ、本質には近づけません。

これは、データ分析やAI活用でも変わらない話です。顧客の背景を聞かずに手法を当てはめる。現場の困りごとを聞かずにモデルを作る。数字だけを見て、分かったつもりになる。それでは、成果につながりません。分析とは、知っていることを披露することではありません。知らないことを、ちゃんと聞きにいくことでもあります。

数字だけで判断することの危うさ

人材会社で経営に関わっていたころ、溝口はM&Aで傘下に入った会社の再建に携わります。その会社の業績数字が落ちており、親会社側から「この会社は切る」という話が出ていました。

数字だけを見れば、そう判断したくなる状況だったかもしれません。ただ溝口はそこに違和感を持ちました。そもそも、その会社と十分なコミュニケーションを取っていない。何が起きているのかを聞いていない。どうすればよくなるのかを一緒に議論していない。数字だけを見て、結論だけで判断している。

溝口は、その会社としっかりコミュニケーションを取るようにしました。一緒に会議をし、状況を聞き、どうすればうまくいくかを考える。その結果、業績は回復していきました。

数字は大切です。でも、数字だけでは足りません。その数字の裏で、誰が何に困っているのか。何がうまくいっていないのか。どういう前提で、その結果になっているのか。そこまで見にいく必要があります。数字を見ないのは危険。でも、数字だけを見るのも危険。

「おもてなし分析」という考え方が生まれるまで

溝口が分析屋に入社した当初、「おもてなし分析」という言葉は最初から明確にあったわけではありません。ただ、分析屋には創業当初から「おもてなし」という行動指針がありました。先代代表が掲げていたものです。

IT業界では「仕様書どおりに作る」「決められた範囲で納品する」という考え方が合理的とされています。でも、データ分析の世界ではそれだけでは通用しない。顧客自身も、最初から課題を正確に言語化できているとは限りません。だから、仕様通りに作って終わりでは、顧客の真の課題解決にはつながらない。

言われたものを作るだけでなく、その先の成果まで見る。顧客の意思決定や行動につながるかを考える。そうした思想が、「おもてなし分析」という概念に結実していきました。

おもてなし分析とは、特別な分析手法の名前ではありません。一言でいうなら、合理と情理の両側面を踏まえた分析活動です。分析する、数字を出す、グラフを作る—それだけでは届かないことがある。人間は合理だけで動くわけではないからです。正しい分析結果があっても、現場が納得しなければ使われません。顧客の事情や文化に合わなければ定着しません。

だから、相手の理解度に合わせて説明する。顧客が動ける形に落とし込む。必要なら、要件が固まる前から一緒に考える。そうした人の介在価値で、数字を成果に変えていく—それが、分析屋の考えるおもてなし分析です。溝口は、この分析の在り方を「データ&ハートドリブン」と表現することがあります。

AIの時代だからこそ、人間らしさが必要になる

AIによって、技術はどんどん便利になっています。コードを書く、データを処理する、レポートを作る、一定の分析をする—こうしたことは、今後さらに自動化されていくはずです。

だからこそ、差がつくのは「技術そのもの」だけではなくなっていきます。相手のことを考えて工夫する。数字の背景を読む。要件があいまいな状態から、一緒に整理する。顧客がまだ言葉にできていないニーズを汲み取る。そうした部分は、人間らしさに近いところです。

分析屋が言う「人間らしさ」は、情緒的なきれいごとではありません。AIや技術だけでは拾いきれないものを拾う力。合理化が進むほど、逆に失われやすくなるものを見落とさない力。合理と情理の調停を図る力。それが、分析屋の考える人間らしさです。

すべての意思決定に、人間らしさを。この言葉は、データやAIと反対側にある言葉ではありません。データやAIを、本当に人の役に立つものにするための言葉です。

これから一緒に働く人へ(溝口より)

私がこれまでのキャリアで見てきたのは、数字の怖さであり、分かったふりの怖さであり、人や背景を見ない意思決定の怖さでした。

一方で、数字の奥にある背景を見れば、もっと良い判断ができる。人の背景を見れば、もっとフェアに向き合える。相手の立場を想像すれば、もっと良い仕事ができる。

分析屋は、数字を見る会社です。でも、数字だけを見る会社ではありません。技術の先にいる人を見る。合理性の中に、人間らしさを残す。

数字の背景を見たい人。顧客の言葉の奥にある課題を拾いたい人。データやAIを、人の意思決定に役立つものにしたい人。そういう方と、一緒に働きたいと思っています。

 
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