近年、注目されている職業のひとつであるデータサイエンティスト。転職を検討している方や、将来的にデータサイエンティストを目指したいと考えている方は少なくないでしょう。では、データサイエンティストになった場合、どれくらいの年収を目指せるのでしょうか。
この記事では、データサイエンティストの年収のほか、職種として注目されている理由と具体的な仕事内容について解説します。データサイエンティストとして年収を上げる方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
また、データサイエンティストの年収に興味がある一方で、「そもそも未経験から目指せるのか?」と気になる方も多いのではないでしょうか。30代・未経験からデータサイエンティストを目指せるのかについては、こちらで詳しく解説しています。
→30代未経験からデータサイエンティストに転職可能?仕事内容も解説
データサイエンティストは、データ分析からビジネス価値を生み出す専門家
データサイエンティストとは、社内外に蓄積されたビジネスに関わるビッグデータを収集・分析し、自社やクライアントのビジネスの課題解決や意思決定の手助けをするプロフェッショナルのことです。
一般社団法人データサイエンティスト協会では、「高度に情報化された社会において、日々複雑化及び増大化(ビッグデータ化)するデータを、利用者の利用目的に応じて情報を収集・分析する技術を有し、ビジネスにおいて実行可能な情報を作ることができる者」としてデータサイエンティストを定義しています。
データサイエンティストは、SNSやニュース、ブログ記事などに日々アップされる投稿や記事から情報を収集し、社会のトレンドや自社製品に関する評判などを分析。分析結果を活用し、経営方針や事業戦略の重要な意思決定、新商品・サービスの開発をサポートしています。
データサイエンティストが注目されている理由
データサイエンティストは、近年注目が集まっている職種のひとつです。データサイエンティストが注目されている主な理由として、下記の2点が挙げられます。
データの収集・分析が、ビジネスの成否に影響を与えるから
データサイエンティストが注目されている理由のひとつは、データの収集・分析がビジネスの成否に影響を与えているからです。ビッグデータの活用やAIの普及によって、従来は埋もれていたデータの活用・解析が可能となりました。データが私たちの暮らしに与える影響が、以前に比べ大きくなったともいえるでしょう。
こうした時代においては、データの収集・分析が、ビジネスの成否に多大な影響を与えます。ビジネス以外でも、例えば政府が政策を立案するには、データの収集・分析が欠かせません。
データの収集・分析の重要度が増していることは、データサイエンティストが注目されている大きな要因となっています。
人材の需要が高く、高収入になるケースもあるから
データサイエンティストは人材として需要が高く、高収入になるケースがあります。IT関連人材は人材不足の状況が続いており、その中でもデータサイエンティストは希少性が高いといわれているのです。
データサイエンティストの正確な従事者数を把握するのは容易ではありませんが、その希少性の高さから、高収入になるケースは少なくありません。こうした事情もあり、データサイエンティストは注目されています。
AI時代でも需要が高い職種だから
近年は生成AIをはじめとするAI技術が急速に発展しており、「AIによって仕事がなくなるのではないか」と不安を感じる方もいるかもしれません。
しかし、データサイエンティストは単にデータを分析するだけではなく、ビジネス課題を発見し、分析結果をもとに意思決定や課題解決につなげる役割を担っています。
AIはデータ分析の一部を効率化できますが、どのような課題を解決すべきかを考えたり、分析結果をビジネスへ活用したりするには人の判断が欠かせません。
そのため、AI活用が進む今後も、データサイエンティストの需要は高い状態が続くと考えられています。
実際に企業では、AIを活用しながらデータ分析や意思決定を行う体制づくりが進んでおり、データサイエンティストへの需要は今後も拡大すると考えられています。
データサイエンティストの年収帯は幅広い
データサイエンティストは、高年収を目指せる職種として知られていますが、その年収帯には大きな幅があります。
その理由の一つは、求められるスキルや担当業務の範囲が企業やポジションによって大きく異なるためです。データ分析を中心に担当する人材もいれば、機械学習モデルの開発やチームマネジメント、経営課題の解決まで担う人材もいます。
また、データサイエンティストを目指す過程では、「データエンジニア」や「データアナリスト」などの職種を経験することも少なくありません。企業によっては、将来的にデータサイエンティストとして活躍することを見据えた人材を含めてデータサイエンティストと呼ぶケースもあります。
そのため、経験年数や専門性、担当する役割によって年収には大きな差が生まれます。スキルや実績を積み重ね、より高度な業務やマネジメントを担うことで、高年収を目指せる職種といえるでしょう。
ちなみに、データサイエンティストの年収のイメージがついた一方で、自分にその仕事が向いているのか気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。データサイエンティストに向いている人の特徴については、こちらで詳しく解説しています。
→データサイエンティストに向いている人とは?転職するメリットも解説
データサイエンティストの年収相場
厚生労働省が2024年3月に発表した「IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業報告書」によれば、データサイエンティストの年収は420万~1,200万円とされています。
特に、機械学習やAIに関する高度な知識を持つ人材や、チームマネジメントを担う人材は高年収を目指しやすい傾向があります。
年代別の年収目安
データサイエンティストの年収は、経験年数やキャリアによって変化します。
一般的に20代は実務経験を積みながらスキルを習得する時期であり、30代になるとプロジェクトの中核を担う人材として年収が上昇していく傾向があります。また、40代以降はマネジメント業務や高度な専門性が求められるケースも多く、さらに高年収を目指すことが可能です。
ただし、データサイエンティストは年齢よりもスキルや実績が重視される職種です。そのため、若いうちから専門性を高めたり、プロジェクト経験を積んだりすることで、高年収を実現できるケースも少なくありません。
未経験から転職した場合の年収
未経験からデータサイエンティストを目指す場合、最初から高年収でスタートするケースは多くありません。
しかし、実務経験を積みながらデータ分析スキルやビジネス理解を深めていくことで、将来的に高年収を目指すことは十分可能です。
特に近年はデータ活用の重要性が高まっていることから、未経験者向けの育成環境を整えている企業も増えています。経験を積みながら専門性を高めることで、市場価値の高いデータサイエンティストとして活躍できるでしょう。
データサイエンティストの仕事内容
データサイエンティストは、具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。主な仕事内容について解説します。
データ収集・仮説立案
データ収集・仮説立案は、データサイエンティストの基本的な仕事です。データ収集とは、ビジネス課題を明確化し、解決するために必要なデータを特定し、集めることを指します。その際には、データのビジネスにおける価値を評価し、課題解決に有効と思えるデータを優先的に選定していくことが重要です。
また、データの収集方法を設計するのも、データサイエンティストの役割です。具体的には、社内データや外部データ、オープンデータを活用し、必要なデータを収集するための環境を整えることを指します。
このほか、データの構造や特性に対する理解にもとづき、機械学習や統計手法によって仮説を立案することも、データサイエンティストの仕事です。「売上が低迷している」といった課題がある場合、その原因を突き止めるために、購買履歴や顧客行動データを収集し、仮説を立案します。
その上で、データガバナンスやデータマネジメントの視点から収集したデータの品質を担保し、統一的な管理基準を設計するのも、データサイエンティストの仕事です。
データ前処理
データサイエンティストは、データを分析しやすい形に整える前処理(クレンジング)も行います。収集したデータは、そのまま分析に使用するわけではありません。データに空白や明らかにおかしい値が含まれている場合、修正・除外したり、1つにまとめたりする必要があります。
また、言葉で記録されているデータを、コンピューターが理解しやすいよう数字に変換したり、時間の流れに沿って集計や加工をしたりする処理も欠かせません。こうした処理をすることにより、分析の精度向上、後工程の負担軽減が可能です。
さらに、「日ごとの売上」「店舗ごとの売上」といった切り口で分析できるよう、データの構造を整理し、データの加工・集計に関するルールの策定も行います。
データ可視化・分析
データ可視化・分析も、データサイエンティストの重要な仕事です。具体的には、前処理が完了したデータを、統計手法や機械学習を活用して分析し、ビジネスに役立つ知見を導き出します。
例えば、店舗の売上についてデータ可視化・分析を行う場合、売上の推移や顧客属性によって異なる点などを、グラフやチャートを用いて可視化します。これにもとづき、来月の売上の予測、異常な点の検知などを、機械学習モデルを使って実施するのです。
レポーティング・示唆の提示
データサイエンティストは、データ可視化・分析によって得られた結果をレポートにまとめ、クライアントなどの関係者に示唆する仕事も行います。その際に重要なのは、関係者が分析内容を理解できるよう、グラフや図版などを使ってわかりやすくまとめることです。
また、分析結果にもとづき、ビジネス課題の解決策につながる示唆を行うことも、データサイエンティストの大切な仕事です。データサイエンティストが提示したレポートと示唆により、経営者はビジネスの意思決定を行うことができます。
データサイエンティストに必要な知識とスキル

データサイエンティストは、幅広い知識とスキルが求められます。特に重要な知識とスキルは、下記のとおりです。
数学・統計学の知識
データサイエンティストには、数学・統計学の知識が求められます。データ分析では統計的な手法や確率論の知見が必要となり、具体的には仮説検定、回帰分析、ベイズ統計といった手法への理解が不可欠です。
また、機械学習モデルを活用するには、線形代数や微分積分の知識が欠かせません。
Pythonなどのプログラミングスキル
プログラミングスキルも、データサイエンティストに求められる重要な能力です。データの収集・加工・分析には、PythonやRといったプログラミング言語が使われるため、これらを理解し、適切に扱えるスキルが欠かせません。
中でも、実務で活用される頻度が高いPythonの主要ライブラリのPandas、NumPy、scikit-learn、TensorFlow、PyTorchを扱えると、データサイエンティストとしての評価が高まるでしょう。
データベースに関する知識
データサイエンティストには、データベースに関する知識も必要です。データベースを操作するための言語であるSQLのほか、データベースの設計・運用の基礎を理解していると、データの取得や整理がスムーズに行えます。
また、データサイエンティストとしての業務の幅を広げるには、MongoDBやCassandraといったNoSQL(非リレーショナルデータベース)の知識があるといいでしょう。
AI・機械学習に関する知識
AIや機械学習に関する知識は、データサイエンティストにとって今後、必要性が高まるといわれています。そのため、データサイエンティストとして活躍していきたいなら、機械学習アルゴリズムの種類と適用方法を理解しておくことが大切です。
具体的には、決定木やランダムフォレスト、サポートベクターマシン、ニューラルネットワークなどの手法を使い分けるスキルが求められます。また、ディープラーニング(深層学習)や自然言語処理(NLP)の知見を身に付けておくと、分析できる範囲が広がります。
コミュニケーションスキル
データサイエンティストにとって、コミュニケーションスキルは不可欠です。データを分析するだけでなく、分析結果をビジネスアクションへとつなげるには、関係者とのコミュニケーションスキルが欠かせません。
現場の状況を正しく理解し、適切な分析アプローチを考えるには、確かな情報を得るために関係者への適切なヒアリングが必要です。
そのほか、分析結果や見解について関係者とすり合わせをしたり、課題解決の方法が現実的なものとなるよう折り合いをつけたりする上でも、関係者とのコミュニケーションが重要になります。
データサイエンティストには専門的な知識・技術も必要ですが、こうしたコミュニケーションスキルも、それと同じくらいに大切だといえるでしょう。
業界知識・ビジネス理解
データサイエンティストには、データ分析の知識や技術だけでなく、業界知識やビジネス理解も求められます。
なぜなら、データ分析の目的は分析そのものではなく、ビジネス課題を解決することだからです。
例えば同じ売上データであっても、業界によって重視すべき指標や課題は異なります。そのため、分析結果を正しく解釈し、課題解決につながる提案を行うには、業界や事業に対する理解が欠かせません。
データとビジネスの両方を理解できる人材ほど、市場価値の高いデータサイエンティストとして活躍できるでしょう。
データサイエンティストとして年収を上げるには?
前述のとおり、データサイエンティストの年収は幅があり、年収を上げるには複数の方法があります。具体的な方法は、下記のとおりです。
データサイエンティストに関する資格を取る
データサイエンティストに関する資格を取ると、年収アップにつながります。具体的には、データサイエンティスト検定のほか、プログラミングやデータベース関連の資格を取得して知識を強化すると、年収を上げやすくなるでしょう。
経験と実績を積む
データサイエンティストとしての経験と実績を積むことも、年収を上げる方法のひとつです。近年はAIが普及し、データ分析に関わる実務の多くは、AIで代替できるようになっています。
こうした状況下で重要なのが、関係者とのコミュニケーションです。数々のプロジェクトに参加してビジネスの課題解決力を磨き、実績を積み上げていくことで、人材価値を高めていけるでしょう。
転職する
データサイエンティストとして年収を上げたいなら、転職するのもひとつの方法です。現状、データサイエンティストに求められる知識・スキルが十分に備わっていなかったとしても、エンジニアなどの実務経験を活かして転職する方法もあります。
ただし、そうしたケースでは書類選考のハードルが高く、一定以上のビジネススキルが求められることも多いため、容易にデータサイエンティストに転職できるわけではありません。
なお、分析屋では、経歴やエンジニア経験の要求水準が他社ほど高くないのが特徴です。データ分析の浅い方でも取り組みやすい業務が多く、実務を通じてデータサイエンティストとして成長していくことができます。
独立する
将来的に独立を目指すことも、高収入を得る方法です。独立するには高い技術力と営業スキル、プロジェクト管理能力が求められるものの、自己研鑽を重ねていけば、フリーランスのデータサイエンティストとして活躍できるでしょう。
専門領域を持つ
データサイエンティストとして年収アップを目指す場合は、専門領域を持つことも重要です。
例えば、金融業界のリスク分析や製造業の需要予測、マーケティング領域の顧客分析など、特定分野に強みを持つ人材は高く評価される傾向があります。
また、AIや機械学習、自然言語処理といった高度な専門分野の知識を深めることも、年収アップにつながるでしょう。
幅広い知識を身に付けることも大切ですが、自分ならではの強みを持つことで、より市場価値の高い人材を目指せます。
データサイエンティストとして年収アップを目指すなら分析屋へ!
一口にデータサイエンティストといっても、年収帯は幅広いのが実情です。将来的に高収入を得るには、データサイエンティストに関する資格を取る、経験と実績を積む、転職する、独立するといった方法がありますが、AIが実務を幅広くカバーするようになった今、コミュニケーション力を高めることが何より大切です。
データ分析の手法を学ぶだけでなく、周囲の関係者とのコミュニケーションを通じてビジネス課題の解決につなげる経験を積み、データサイエンティストとしてのキャリアアップを目指しましょう。
また、年収のイメージがついたら、次に気になるのは「自分がそこにたどり着けるのかどうか」ですよね。30代・未経験からの具体的なステップについては、こちらも参考にしてみてください。
→30代未経験からデータサイエンティストに転職可能?仕事内容も解説
分析屋では「おもてなしの精神」を重視し、独自の育成プログラムをご用意しています。顧客に寄り添う真のプロフェッショナルを育てることを大切にしており、データサイエンティストとして着実に成長できる環境があります。また、技術力に加え、ビジネスに対する理解力やコミュニケーション力をバランス良く磨くことができる、人材としての市場価値を高められる職場です。
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