新卒から約6年間、SIerでエンジニアとして働いてきた北村。
大学時代からエンジニアを志し、生産管理システムの導入や開発、ダッシュボード作成などを経験してきた。
それでも、20代のころは漠然と、
「30歳くらいで、エンジニアは辞めてもいいかな」
と思っていたという。
技術を極めることだけが、自分のやりたいことではなかった。
もっとお客様と話したい。
データを使って、困っていることを解決したい。
そして、仕事だけで生活が埋まらない働き方もしたい。
そんな思いから選んだのが分析屋だった。
ところが入社後。
周りで技術を学び続ける人、学んだことを社内に共有する人、どんどん新しい仕事に挑戦する人たちを見ているうちに、北村自身も変わっていった。
以前は半年に1冊読むかどうかだった本を読み始め、自分から新しい技術を学び、現在はBigQueryやGCPを使ったデータ基盤にも携わっている。
「無理をして成長しなければ」ではない。
気づけば、もう少しやってみたくなっていた。
エンジニアにはなりたかった。でも、ずっと続けるつもりではなかった。
分析屋へ入る前は、どんな仕事をしていたんですか?
新卒でSIerに入って、6年くらい働いていました。
会社としては人事給与などのパッケージシステムを扱っていて、私がいたのは生産管理システムに関わる部署でした。
お客様へのシステム導入を支援したり、ダッシュボードをつくったり。
お客様によって必要な帳票が違うので、フォーマットをカスタマイズしたり、システムそのものの開発に入ったりすることもありました。
大学も情報系で、もともとエンジニアになりたいと思っていたので、そのままITの世界に入った感じですね。
そこから転職を考えたのはなぜですか?
もう少しBIやデータに関わる仕事がしたい、という気持ちがまずありました。
それと、働き方を一度見直したかったんです。
前職では仕事が忙しくなる時期もあって、生活との両立を考えるようになりました。
家族のこともあったので、
「この先も働き続けるなら、もう少し柔軟に働ける環境がいいな」
と思ったことも転職のきっかけです。
でも、仕事をゆるくしたかったわけではないんですよね。
むしろ、
働き続けられる環境の中で、ちゃんと成長したい。
その両方を求めていたんだと思います。
「システムをつくる人」より、「お客様と一緒に考える人」になりたかった。
転職先を探すとき、どんな仕事を希望していましたか?
お客様と話す機会が多いところを探していました。
大学時代は、エンジニアというと、
「一人でプログラムを書いている人」
みたいなイメージがあったんです。
でも先輩から、
「エンジニアの知識も大事だけど、お客様が何に困っているかを聞く力も大事だよ」
と聞いたことがあって。
そのとき、
「そういうエンジニアの仕事もあるんだ」
と思ったんです。
私はどちらかというと、技術だけを突き詰めるより、
「お客様は何に困っているんだろう」
「だったら、こういうものをつくったらいいんじゃないか」
と一緒に考える方が好きだったんですよね。
その中で、分析屋を選んだ理由は?
データに強いエンジニアが多いことです。
それまでやってきたことを捨てて、まったく違うエンジニアになるというより、自分が持っている経験を活かしながらデータ領域に広げていける。
そこが一番魅力的でした。
それと、キャリアの選択肢がいくつかあったことも大きかったですね。
実は当時、
「30歳くらいになったら、エンジニアを辞めてもいいかな」
くらいに思っていたんです(笑)。
技術一本でずっと行かなければいけない会社だったら、少し不安だった。
でも分析屋なら、その時々の状況や興味に合わせながら、キャリアを考えていけそうだと思いました。
常駐する働き方への不安はなかったですか?
ありました。
前職は自社で働いていたので、
「知らない会社に一人で入って、周りに聞ける人がいなかったらどうしよう」
と思っていました。
最初の案件は実際に一人で入る案件だったんですけど、社内の上司がこまめに連絡をくれたり、相談に乗ってくれたり。
社内チャットでも、
「これについて分かる人いますか?」
と聞けば、知っている人につないでもらえる。
今は私自身が、逆に誰かと誰かをつなぐ側になることもあります。
会社は離れていても、一人で仕事をしている感じはあまりなかったですね。
半年に1冊だった私が、本を読むようになった。
分析屋に入って、一番変わったことは何ですか?
自分から勉強するようになったことかもしれません。
分析屋って、自分からいろいろやる人が本当に多いんですよ。
技術を勉強している人もいるし、本を読んでいる人もいる。
しかも、自分が学んだことを社内で共有する場もある。
そういう人を見ていると、
「この人、すごいな」
「こういうことをやると伸びるんだな」
というのが見えるんですよね。
それに刺激されて、私も本を読んだり、自分から新しい知識を取りにいったりするようになりました。
以前は、あまり本を読まなかった?
全然です(笑)。
ビジネス書も、半年に1冊読めるかどうかくらい。
前職では、現場で必要なことをその場で覚えるという感じでした。
分析屋では、自分から勉強している人が身近にいるので、
「こういうふうに学ぶんだ」
ということ自体を学んだ感じがあります。
今では読書会で、自分が現場のキャッチアップに使った本を紹介したこともあります。
本を読むのが得意な人になったわけではないですけど(笑)。
苦手でも、必要ならやってみようと思えるようになりました。
もともとは「無理なく働きたい」という転職だったのに、成長意欲はむしろ上がったんですね。
そうですね。
最初は仕事と生活をちゃんと両立できればいい、という気持ちも強かったと思います。
でも上司もすごく意欲のある人で、
「こういうことで悩んでいるんですけど、おすすめの本ありますか?」
と聞くと、いろいろ教えてくれる。
周りのメンバーも、
「もっと分析をやってみたい。でもどうすればいいんだろう」
と考えていたり。
上からも下からも、同期からも刺激を受けました。
それで私自身も、
「もう少しやってみたいかも」
という気持ちがだんだん強くなっていったんです。
でも、誰かに
「もっと頑張れ」
と言われてそうなったわけではないんですよね。
そこは結構大きいと思います。

「こういうことがやりたかった」。その一言が、一番うれしい。
分析屋に入ってから、どんな案件を経験しましたか?
今が3つ目の案件です。
最初は証券会社の案件でした。
必要なデータをOracleからSQLで抽出して、Javaのプログラムで帳票用データを出力するような仕事です。
その後は保険会社の案件で、Redshiftへの移行やTableauのバージョンアップ、サーバー内のデータ整理などを経験しました。
今は、BigQueryを使ったデータ抽出やDWH・データマートの構築などを担当しています。
今後は、依頼されたものをつくるだけではなく、
「こういう分析もしてみたらいいんじゃないですか」
と、お客様にプラスアルファの提案までできるようになりたいと思っています。
今の仕事のどこがおもしろいですか?
答えが一つじゃないところです。
たとえば最終的にダッシュボードで見せたいデータがあったとして、
どこまでデータウェアハウス側で整えておくのか。
データマートをどうつくるのか。
表示する直前に加工するのか。
いろいろな方法があります。
そこを考えて、
「このやり方がいいんじゃないか」
とお客様に出していくのは面白いですね。
それと、お客様と直接話せること。
私はそこが一番好きなのかもしれません。
どんな瞬間にやりがいを感じますか?
やっぱり、
「こういうことがやりたかったんだよ」
と言ってもらえたときですね。
お客様自身も、最初からやりたいことを完全に言葉にできているとは限らないんです。
「なんとなくこういうものが見たい」
くらいのこともある。
それを聞きながら、
「ということは、こういうことですか?」
と整理して、形にする。
それがぴったり合ったときは、すごくうれしいです。
資料のつくり方もかなり意識するようになりました。
ただ結果を書くのではなく、
「ここまでやりました」
「次はこれをする必要があります」
「そのためにはこれが必要です」
まで見えるようにする。
伝え方一つで、お客様との認識のズレもかなり減らせるんですよね。
以前一緒に働いた上司からかなり教えてもらって、そこは今の自分の武器になっていると思います。
成長したい。でも、生活も大切にしたい。その二つは両立できる。
これから挑戦したいことはありますか?
今の案件で初めて、BigQueryやGCPなどのクラウド上のデータ基盤に本格的に触りました。
最初はかなりギャップがあったんですけど、この分野は今後もっと増えていくと思うので、引き続き深めていきたいです。
AIも、今の現場ではかなり使われています。
AIそのものを目的にするというより、
「データを扱うための手段として、どう使えばもっと効率的になるか」
は考えていきたいですね。
入社前に想像していた自分とは、少し変わりましたか?
かなり変わったと思います。
30歳くらいでエンジニアを辞めてもいいと思っていたのに、今は新しい技術を勉強していますから(笑)。
でも、仕事だけの生活にしたいわけではないんです。
生活や家族のことも大切にしたい。
分析屋に入って感じたのは、
働きやすさと、成長することは、必ずしも反対ではない
ということですね。
余裕ができたからこそ、自分から勉強できるようになった部分もあります。
そして周りに面白そうに学んでいる人がいるから、
「私もちょっとやってみようかな」
と思える。
そんな環境が、自分には合っていたんだと思います。
分析屋には、どんな人が向いていると思いますか?
「今すぐこれができます」という人だけではないと思います。
むしろ、
「これ、ちょっとやってみたい」
がある人。
経験はないし、どう始めればいいかも分からない。
でも、少し興味がある。
分析屋では、そういう話をすると、上司や周りの人が、
「だったら、こういうことをやってみたら?」
と手を伸ばしてくれることがあります。
データ分析、データ基盤、AI。
いろいろな技術がありますけど、それを使って、
「お客様の困りごとを解決してみたい」
「もう少しデータの世界をやってみたい」
という人なら、面白いと思います。
私自身も、最初から今のキャリアを描いていたわけではありません。
働き続けられる場所を探して分析屋へ来て。
気づいたら、周りに刺激されて、本を読み、新しい技術を学び、
「もう少し先までやってみたい」
と思うようになっていました。
そうやって、自分のペースで少しずつ前に進めるのも、分析屋の良さなんじゃないかなと思います。