データ分析を通して支援先や顧客の課題解決を支援する「データアナリスト」。データ・IT領域の経験や対話力などを活かせる仕事で、組織の意思決定や業務改善を日々支えています。
しかし、興味があるものの、必要なスキルや経験、挑戦の流れなどが不明瞭で具体的な行動に移れないと悩む方も多いのではないでしょうか。本記事では、データアナリストを目指す方に向け、転職・就職するには何が必要なのか、どのような流れで準備を進めれば良いかを解説します。
あわせて、私たち分析屋の考えや、転職をスムーズに進めるポイントも紹介しているので、目標設定や計画の指針としてぜひご活用ください。
データアナリストを目指す前に知っておきたい基礎知識
データアナリストを目指して動き出す前に知っておきたいのが、仕事の内容と、採用では何が重視されるかです。それぞれを把握することで、職種とのミスマッチを防止でき、希望するキャリアを描きやすくなります。
データアナリストはデータ分析を通じて次のアクションを提示する仕事
データアナリストは、企業が持つデータの分析を通して、課題解決や意思決定の支援を行う仕事です。主にデータの抽出・加工や分析、BIツール・Excelなどを用いた可視化、施策や方針の提案などを手掛けます。
また、組織によっては施策の効果測定を実施し、必要に応じてさらなる提案を行うこともあります。このように、分析から提案や改善までを担ってビジネス成果につなげる、データと組織の橋渡し役ともいえる重要なポジションです。
また、より詳細な仕事内容や年収については、以下の記事もぜひご覧ください。
→データアナリストとは?未経験からなるには?年収・資格・仕事内容についてわかりやすく解説
採用では年齢・専攻よりもスキルや将来性、経験が重視される
転職や就職においては、現在の年齢や学生時代の専攻よりも、スキルや将来性、経験が重視される傾向があります。転職の場合は求められる水準が年齢によって変化し、若手層であれば、データやIT関連の経験と将来性が見られます。一方、中堅層以上なら即戦力として働けるか、前職の経験を活かして価値を生み出せるかが評価の中心です。
なお、データ・IT未経験からの転職については、若干ハードルが高いものの、現職で関連領域の経験を積めば狙いやすくなるでしょう。新卒においては、数学の知識やITスキルに加え、この分野への熱意や向上心、対話力、主体性があれば採用される可能性もあります。
データアナリストになるには何が必要?
スキルや経験が重視されるデータアナリストですが、具体的に何が必要なのでしょうか。本章では、データアナリストになるには何を備えておくべきかを、実務で求められる能力と共に解説します。
データの抽出・加工に関連するスキル
データアナリストには、分析の前段階であるデータの抽出・加工を行うスキルが求められます。なぜなら、すべてのデータが分析に適した状態になっているとは限らないからです。さらに、既存のデータに入力ミスに起因する異常値や漏れ、全体の結果を左右しかねない外れ値などが含まれていると、分析の精度が下がることも要因です。
そのため、実務にあたっては、SQLを使ってデータを抽出し、Pythonをはじめとする言語やツールでデータをクリーニングするスキルが求められます。転職の選考では実務レベルのスキルを求められないこともありますが、分析の土台となる作業なので基本は理解しておきましょう。
統計・分析の知識
データから情報を読み取るスキルも、データアナリストには欠かせません。とくに統計や分析の基礎知識は、分析の方針決めや、結果の妥当性を判断する際に必要です。
加えて、なぜこの判断に至ったかを説明するときにも活用します。こちらも、高度な知識が求められることは少ないですが、記述統計や仮説検定、回帰分析、相関分析といった統計・分析の基本はぜひ理解しておきましょう。
顧客のニーズを汲み取り、適切な課題を設定するスキル
伝えられた要望を理解することに加え、対話により課題や情報を引き出し、さらに言語化されていない課題を汲み取るスキルも重要です。あわせて、解決すべき課題を設定し、その妥当性を検証するスキルも欠かせません。
これらを備えていれば、解決すべき業務課題を見極められ、データ分析や提案を解決に結びつけやすくなります。主体的に仕事を進められるほか、信頼関係の構築に役立つ点もメリットです。
分析結果やデータをわかりやすく伝えるスキル
データアナリストの仕事には、分析結果やデータ、得られた示唆を伝える場面も多く存在します。しかし、支援先の部署や顧客がデータに精通しているとは限らないのが現実です。そのため、分析結果やデータの傾向などを相手にわかりやすく伝えるスキルも求められます。
とくに重要なのが、結果からどのような示唆が得られたのか、このデータは何を意味するのかを平易な言葉で説明する力です。また、変化や傾向が捉えにくいデータをBIツールやExcelを用いて可視化するスキルも兼ね備えていると、スムーズな意思決定を促せます。
即戦力を求める求人でなければ高度なレベルは求められませんが、日頃からわかりやすい表現を心がけ、土台を固めておきましょう。
中途採用の場合は、類似領域での一定以上の実務経験も求められる
データアナリストはデータの抽出・加工や分析から、課題整理、結果の説明、提案までを担当します。そのため、中途採用の求人では、円滑に業務を進めるための土台となる経験が応募要件に含まれることがあります。
・ IT業界の実務経験
・ システムやアプリの開発経験
・ PythonやSQLを用いた実務経験
・ データの解析や分析に携わった経験(マーケティング分野など)
募集ポジションや企業によっても異なりますが、転職を目指すなら該当する経験があるかどうかは整理しておきましょう。なお、未経験歓迎の求人は一部あるものの、プログラミングやデータに関する知識は求められる傾向があります。
分析屋が考えるデータアナリストの役割と理想像
分析屋ではデータアナリストを、データの集計や可視化に限らず、顧客や現場の課題までも理解し、次のアクションにつなげる役割を担うポジションと考えています。そのため、仕事の役割も分析の専門家というより、分析の知見を持つコンサルタントに近いものになっているのが特徴です。
同じデータ領域のデータエンジニアやデータサイエンティストとは、重心が異なります。データアナリストは顧客・現場の課題とデータを整理し、「何が起きているのか・なぜそうなっているのか・次に何を見るべきか」を顧客にわかりやすく伝えることを重視します。一方で、データエンジニアは、データを使いやすくするための土台作りを主に担当。データサイエンティストは高度な分析・統計や機械学習、予測モデルを使って課題解決を支援します。
理想的なデータアナリスト像は、技術力と課題設定力、対話力をバランス良く備えた人材です。その中でも論点の整理や調整、対話をとくに重要視しています。技術力だけで完結するのではなく、顧客や現場との対話や課題整理、提案、伴走までを担える人材こそ、私たちが求めるデータアナリストです。
データアナリストを目指す際に役立つ資格
これを取ったらデータアナリストと名乗れる、または応募に必須であるという資格はありません。しかし、資格学習を通して関連知識を体系的に学べるほか、難易度の高いものであれば専門性を示す材料にもなります。
実務を円滑に進めたり、実践的なスキルを身につけたりする際の土台となるのもメリットです。時間やお金はかかりますが、余裕があるなら取得を検討しても良いでしょう。データアナリストと関連がある資格は以下の通りです。
・ 統計検定
・ Python 3 エンジニア認定データ分析試験
・ ORACLE MASTER Silver SQL 2019
また、ビジネスやITの基礎を学びたい方には、IT全般の知識が問われる基本情報技術者試験もおすすめです。
→データアナリストにおすすめの資格10選!スキルアップ方法も解説
データアナリストを目指す具体的なステップ
スキルや資格については理解できたものの、「どのように準備を進めれば良いのかがわからない」という方も多いでしょう。そこで次は、データアナリストを目指すための流れを、4つのステップで解説します。
1.自身のスキル・経歴の整理と、不足スキルの洗い出し
データアナリストを目指すにあたり、まずは自身のスキルと経歴を整理します。その上で、実務で必要となるスキルや複数企業の求人を参照し、何が不足しているのかを洗い出します。
足りないものについては、各社の必須要件や苦手分野を考慮した上で、優先度を付けます。また、自身の強みは言語化しておくと、応募や面接でアピールしやすくなるでしょう。
2.足りないスキルを補うために学習を進める
次は、不足しているスキルを学習で補うステップです。動画コンテンツや市販の書籍、スクール・講座など、予算や好みに合った方法を選んで学習を進めていきます。
ポイントは、ある程度学習が進んだらアウトプットを取り入れることです。たとえばPythonであれば学習や仕事に役立つコードを書いてみる、SQLなら実際にデータベースを操作するなどの作業をインプットと並行すれば、より生きたスキルが身につきます。
3.いまの職場でデータ分析やビジネス提案領域の実務経験を積む
社内のプロジェクトや部門にデータ分析やビジネス提案に関わる領域があるなら、そちらで実務経験を積むことも有効です。学んだことを実務で実践すれば知識が定着するほか、いまのレベルや足りないものも明確に見えてきます。
仕事である以上、一定の水準は求められますが、学習がある程度進んだら、プロジェクトリーダーや上司などに関わりたい旨を伝え、機会をもらいましょう。難しい場合は、自発的にデータ分析や提案を行い、経験を積むのも一つの手です。
4.自身のスキルと実績を整理し、求人に応募する
希望するデータアナリスト職への応募の目処が立ったら、これまでの学習と実務の内容を整理しましょう。整理にあたっては、各項目を職務経歴書や履歴書に書けるレベルにまで言語化します。
このとき、ただ内容をまとめるのではなく、なぜ行ったのか、何を達成したかなども整理することが重要です。目的と結果を明確化しておけば、自身の努力や強みが伝わる文章を作りやすくなり、面接でも的確にスキルや実績をアピールできます。
→データアナリストへの転職は“ひとつのデータ分析プロジェクト”として設計する ── エージェント選び・ポートフォリオ・志望動機を、採用する側の視点で
スキル習得のための学習はどの順番で進めるべき?
スキル習得に向けた学習は、土台となる知識や難易度が低い分野からはじめるのがおすすめです。基礎を固めながら進めれば、発展的な内容もいきなり手をつけたときよりスムーズに身につけられます。以下の順序を参考に、学習計画を立ててみましょう。
- 統計・分析の基礎
- ExcelやBIツールを使ったデータの集計と可視化
- SQLを使ったデータの抽出
- Pythonを使ったデータの加工・クリーニング
なお、すでに習得しているもの、得意なものは飛ばして次に進んで問題ありません。また、いずれのスキルもインプット中心だと身につきにくいため、可能な範囲で手を動かしながら学習を進めましょう。
データアナリストへの転職をスムーズに進めるポイント
必須要件を満たせば、データアナリスト職への応募は可能です。ただし、転職できる確率を高めたり、求人の見落としやミスマッチといったトラブルを防いだりするためには、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
本章では、データアナリストへの転職をスムーズに進めるための、3つのポイントを解説します。
歓迎要件はできる範囲で拾いに行く
募集要項に記載されている歓迎要件は、応募の際に必ず満たす必要はありません。しかし、選考や面接の際の加点要素にはなり得るため、確率を高めたいならできる範囲で拾いに行くことをおすすめします。
たとえば、資格が記載されているなら、自己学習の計画に取得を盛り込むと良いでしょう。特定の実務経験が記載されている場合は、その領域や類似する業務に関われないかリーダーや上司などに相談すると、経験できる可能性があります。
ただし、無理をしすぎると心身の不調にもつながりかねないため、できる範囲で挑戦することをおすすめします。
求人情報はこまめに確認する
通年採用が普及した昨今、データアナリストの求人情報も日々更新されています。希望に近いポジションや、強みが活かせるポジションの募集が突然投稿される可能性もあります。ただし、公開情報を見逃してしまうと、応募の機会を逃しかねないため、求人情報はこまめに確認しましょう。
情報については、複数の求人サイトに登録し通知を受け取ると見落としにくくなります。AIのスケジュール機能を使い、自身の希望や強みに合ったポジションを定期的に検索させる方法もおすすめです。
自身の価値観や強みとマッチする企業を選ぶ
企業の文化が自身の価値観に合っているかを見極めることも、転職におけるミスマッチを防止するための重要なポイントです。企業によって丁寧に支援先と向き合うことを大切にしているのか、スピードと成果を重視するのかが異なります。
また、主体的な行動が歓迎されるかどうかも変わるため、公式サイトの企業理念や行動指針、文化などは応募前に確認しておきましょう。価値観や強みとマッチした組織であれば、選考時に好印象を持ってもらいやすいほか、入社後の不満も感じにくいでしょう。
業務理解や対話の力が重視される環境で活躍したいなら「分析屋」へ
私たち分析屋はSHIFTグループに所属する、分析を専門とする会社です。データ分析に加え、対話を通じて言語化されていないニーズまで汲み取り、その上で先回りして提案する「おもてなし分析」で課題解決を支援しています。
現在分析屋では、次世代のメンバー育成と組織拡大に向けて、一緒に働くデータアナリストを募集しています。チームのリーダーや上流工程を担う人材に加え、入門ポジションも募集中です。ITや開発、分析のご経験だけでなく、ポテンシャルも重視しているため、経験が浅い方やキャリアチェンジを考えている方も歓迎しています。
入社後の研修制度(SQL・Python・Tableauなども含む)も充実しているほか、資格取得を支援する制度もあるため、スキルを着実に高められます。これまでに培った課題整理や提案、対話の力を発揮して自分らしく働きたい方は、ぜひご応募ください。
→強みを活かして課題解決を支援|データアナリストの募集要項を見る
コンサルタントに特化したキャリアも選べる
分析屋には、コンサルティングや上流工程に特化した部門もあります。こちらでは、SQLやPythonに加え、顧客との対話・調整、課題抽出するスキルを活かし、意思決定を支える提案型のサポートを行っています。
ご自身の希望や強みによっても異なりますが、入門ポジションにて経験を積んでいれば、コンサルタントに特化したキャリアの選択も可能です。このように、分析力を身につけ、対話・調整の力と掛け合わせれば活躍の幅をさらに広げられます。強みを伸ばしつつ成長していきたい方にとって、分析屋は一歩を踏み出しやすい環境です。
データアナリストへの転職・就職に関するQ&A
最後に、データアナリストへの転職や就職にあたり、抱きやすい不安・疑問と解消に向けた回答を整理します。
データアナリストはどんな人に向いていますか?
データアナリストはデータ分析に加え、関係者との対話・調整や課題の整理を得意とする人に向いています。どちらかというと分析力に特化したタイプよりも、全体のバランスが良いタイプのほうが適性は高いと言えます。
一方で、データ分析や基盤作りに集中したい人、課題整理の支援や対話よりも手を動かすほうが好きな人とは相性が悪いでしょう。
→データアナリストに向いている人=3K(経験・勘・根性)が苦手
未経験からでも目指せますか?
データアナリストは本職種未経験、データ職未経験でも、IT業界での実務やシステム・アプリ開発、分析に携わった経験があれば目指せます。もちろん、ポジションによって求められるスキルや経験は異なりますが、ポテンシャルを重視する求人や未経験歓迎の求人であれば応募要件を満たせる可能性があります。
目指すべきか迷っている方は一度、各企業の募集を確認し、手が届きうるかを考えてみると良いでしょう。
将来性のある仕事ですか?
データアナリストは、一定以上の将来性が期待できる仕事です。なぜなら、競争力の維持や生産性向上、社内リソースの最適化などのためにデータ活用が強く求められるようになっているからです。
AIの登場により定型的な作業の価値は下がりつつありますが、課題設定や施策提案に強みを持つ人材は、今後も需要があると見込まれています。
→データアナリストはやめとけと言われる理由とは?将来性も解説|SIer25年・営業出身の筆者が語る「分かれ目」
課題整理や対話の力はどうすれば伸ばせますか?
課題整理の力は以下のような思考の型を学び、日頃の業務や生活で繰り返し活用すると着実に伸ばせます。
- ロジカルシンキング:結論と根拠を考慮し、道筋を立てて整理する
- クリティカルシンキング:情報や前提を批判的に考え、妥当性を検討する
- イシュー思考:最も重要な課題を見極めることに重きを置いた思考術
また顧客理解や課題の設定には、マーケティングで用いられる「インサイト(顧客自身も気づいていない本音)」の視点も役立ちます。対話力はわかりやすく、かつ論理的に伝える力、相手の言葉や感情、非言語的な情報を的確に受け止める「傾聴力」を磨くと良いでしょう。
データアナリストになるには、足りない要素と強みを意識した行動が重要
データアナリストはデータと人、両方と向き合うことにやりがいを感じる方におすすめの職種です。このデータアナリストになるには、足りない要素を準備で補い、採用の場面で強みをしっかりとアピールすることが重要です。
まずは、いまの自分のスキルや経験を振り返るところからはじめてみましょう。そして、整理した内容を踏まえ、無理なく達成できる計画を立て、希望を叶える一歩を踏み出してみてください。
また、分析屋では技術面だけでなく、顧客との対話や調整、解決すべき課題を整理する力が重視される環境で働きたい方を歓迎しています。興味がある方は、ぜひ以下の採用サイトをご覧ください。
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