BIエンジニアは、データを可視化する作業や課題解決の支援にやりがいを感じる方に適した職種です。しかし、BIツールの活用やデータ分析のスキルが求められるため、未経験からのハードルも高いと思われがちです。
興味があるものの、自身のスキルや経歴に不安があり、行動を起こせないという方も多いのではないでしょうか。本記事では、未経験からBIエンジニアを目指せるのかに加え、本職種に求められるスキルを解説します。また、AI時代の市場価値や転職までの流れも解説しているので、この職に強い興味を持っている方はぜひ参考にしてください。
BIエンジニアは職種未経験からでも目指せる?
BIエンジニアをスムーズに目指せるかどうかは、これまでの実務経験によって異なります。
選考の難易度や準備期間も大きく変わるため、挑戦を考えている方は、ぜひ把握しておきましょう。
データ分析・IT領域の経験があれば可能性はある
現職でデータ分析に触れているなら、BIエンジニアに転職できる可能性も十分にあります。SQLを使ったデータベース設計やデータ抽出、システムの開発・保守などの経験を要件に定めている募集もあるため、これらを満たしているなら応募は可能です。
年齢については、上がるほどに難易度が高くなったり、より高度なスキルを求められたりする傾向があります。しかし、これまでに培ったビジネススキル・業界知識や、データを扱った経験をアピールできれば転職できる可能性もあります。
完全なIT未経験はハードルが高い
完全なIT未経験で、さらにデータを扱ったことがない場合はハードルが高いのが現状です。なぜなら、多くの募集が土台となるスキルや知識があることを想定しているからです。
統計や数学、ITの知識があればポテンシャル採用される可能性もありますが、いきなりの採用は基本的には難しいと考えておきましょう。なお、完全未経験の状態から目指す場合は基礎を学び、データ領域の業務や顧客折衝を経験するのが一般的です。
→未経験からデータ分析の仕事に就くには?職種や転職方法を解説 | 採用者インタビュー
転職活動前に知っておきたいBIエンジニアの基礎知識
BIエンジニアは、Microsoft Power BIやTableauをはじめとするBIツールを使い、データの可視化を支援する仕事です。その上で、データの活用支援を行い、ビジネス課題の解決や意思決定を後押しします。
データアナリストやデータエンジニアと似た領域を扱いますが、本職種はBIツールを使ったデータの可視化に特化しているのが特徴です。年収の目安は20代なら350万円〜550万円、30代は550〜750万円ほどです。
また、より詳細な情報は以下の記事にまとめられているので、この職種への理解を深めたい方は、ぜひご覧ください。
BIエンジニアの将来性|AIで市場価値が下がる仕事・上がる仕事
BIエンジニアはデータドリブンな意思決定を支援する、将来性のある仕事です。しかし、AIの進化により、市場価値が下がると想定される業務があるのも事実です。
以下では、AIで市場価値が下がる仕事・上がる仕事をBIエンジニアの視点で解説します。
単純なダッシュボード・定型レポートの作成は価値が下がる可能性がある
生成AIやAIエージェントの発展により、単純なダッシュボードや定型レポートの作成、データの整理などは短時間かつ低コストで行えるようになりました。加えて、AI技術は日々発展しているため、これらの業務は今後も価値が下がり続ける可能性があります。
厚生労働省の白書で紹介されている研究でも、データ整理を中心とする職業は、AIによる代替や補完の可能性があることが示されています。すぐに代替されることはないと考えられますが、価値低下の流れがあることは把握しておきましょう。
何を見える化し、誰の判断に使うかを決めるポジションはAIに代替されにくい
一方で、どのデータを見える化し、誰の判断に役立てるのか、どうやって課題解決につなげるかを決めるポジションは代替されにくいと考えられます。AIでも方向性の提示や戦略立案は可能ですが、最終的な判断や顧客との深い対話などは人間が担うべき領域です。
加えて、アウトプットや判断に対する説明責任を果たす、AIの出力を評価する、課題にあわせて最適化するといった作業もAI単体では困難です。そのため、判断や対話、評価といった領域を高いレベルで遂行でき、成果に対しても責任を負える人材の価値は高まると考えられています。
→BIエンジニアに将来性はある?需要が高まる背景やキャリアパスを解説
未経験からのBIエンジニア転職で求められるスキル
未経験からのBIエンジニアを目指すなら、募集の必須要件を満たし、選考でもプラスの評価につながるスキルを身につけることが重要です。
本章では、転職で求められるスキルをご紹介します。
コーディング・データ分析のスキル
BIエンジニアの業務では、コーディングのスキルが求められます。一部の処理はBIツールでも担えますが、データベースからのデータ抽出ではSQL、より複雑な処理を行う場合にはPythonを使いこなす必要があります。
また、データを分析に適した状態に整える「データラングリング」のスキル・知識も欠かせません。データの特性を理解し、適切に加工や集計を行うためには、統計学や数学の基礎知識も必要です。
データを整理した上で視覚化するスキル
ビジネス課題の解決や意思決定の支援をするためには、データを整理し、わかりやすい状態で視覚化することも欠かせません。そのためには、グラフや情報が最適な位置に配置され、ユーザビリティも高いダッシュボードを設計するスキルが必要です。
各スキルを活かして、利用者が示唆につながる情報を迷わず確認できるようにすれば、スムーズな判断を支援できます。未経験の場合、実務レベルの設計までを求められることは少ないですが、BIツールの練習を通して感覚を養っておきましょう。
また、BIツールの基本的な使い方や、一歩先を見据えた思考法は以下の記事で詳しく解説していますので、理解を深めたい方はぜひご覧ください。
コミュニケーション・業務理解のスキル
BIエンジニアには、クライアントや支援先のニーズや背景を汲み取り、その上で課題や要件を整理するスキルも必要です。実際の業務では、達成したいことや要件が言語化されていない場合も少なくありません。また、可視化したい情報や指標が明確になっていないケースもあります。
このような状況でBIを通して課題解決を支援するためには、丁寧に対話を行い、相手の要望を整理することが重要です。その上で、必要なデータや指標を把握し、ニーズに合った形で可視化することが求められます。
高度なスキルではありますが、未経験からの転職を目指すなら、技術力とあわせて磨いておきましょう。
これからのBIエンジニアには、目的志向×データ基盤も重要
私たち分析屋は、AI時代において市場価値のあるBIエンジニアであり続けるには「目的志向を持つこと」「データ基盤にまで踏み込めること」が重要だと考えています。ここでのデータ基盤はデータを収集・蓄積・加工し、可視化や分析ができる状態にするための仕組みを指します。
両方を備えていれば、「何を解決すべきか・何を作るか」を考えられるのはもちろん、「課題解決のためになにが必要か」といった一歩進んだ判断が可能です。たとえば、「売上を可視化したい」というニーズに対し、どのような判断に使われ、何がわかれば行動や課題解決につながるかを踏まえたアウトプットを提供できます。
また、自身は仮説検証や判断に集中し、定型的なタスクや可視化をAIに任せることで、質の高いアウトプットをより早く出せる点もメリットです。もちろん、技術や知識も重要ですが、高度なAI活用の前提となる、顧客の目的を理解し、課題を整理する力は、今後ますます重要になると考えています。
未経験からBIエンジニアになるまでのステップ
次は未経験からBIエンジニアに転職するまでの流れを、ステップ形式でご紹介します。
やることを明確にして迷いのない行動につなげたい方は、ぜひ参考にしてください。
1.不足しているスキルを補う
未経験からBIエンジニアを目指すと決めたら、まずは自身のスキルの棚卸しを行いましょう。自身の強みを整理しつつ、複数の求人情報を見ながら不足しているスキルをピックアップします。
足りないものが見えたら、自己学習を通してスキルを身につけていきます。学習方法については、学びやすいと感じた教材を選び、不明点はAIへの質問や検索で解消しましょう。
とくに、BIツールの操作やPython、SQLなどは教材も多く、転職や実務にも役立つため重点的に押さえておくことをおすすめします。
2.データを扱う領域の実務経験を積む
データ領域の実務経験は、転職の大きなアピール材料になります。現職で関われる業務があれば積極的に志願し、経験を積みましょう。
とくに、BIツール活用やデータ分析、Python、SQLと関連が深い業務に挑戦すれば、基礎に加え、実践的なスキルも身につけられます。業務である以上、遂行に支障が出ないレベルの能力は求められますが、自己学習でスキルを身につけたなら、プロジェクトリーダーや上司に相談し経験させてもらいましょう。
3.学習成果と実績を整理し、転職活動をはじめる
募集要項を満たす目処が立ったなら、次は転職活動をはじめるステップです。まず、これまでの学習成果と実務を整理し、アピールできる形で言語化していきます。あわせて、実務経験があり、スムーズに対応できる作業も明確化しておきましょう。
その上で、未経験者でも応募可能な求人をリサーチし、比較検討しつつ転職活動を進めていきます。書類選考や面接にあたっては、どのスキル・経験が実務に活かせるか、これまでにどのような成果を挙げたかをわかりやすく説明できると、好印象を抱かれやすくなります。
市場価値のあるデータ人材を目指すなら環境選びも重要
未経験からの転職だけでなく、その先のキャリアも考えているなら、BIエンジニアやBI関連職として入る環境も重要です。
次は、市場価値のあるデータ人材を目指すにあたって知っておきたい、環境選びのポイントをご紹介します。
実務で学べる体制と教育制度が整っているか
市場価値を高めてくれる実践的なスキルを身につけるためには、実務を通して学びを得られる環境が重要です。環境が整っていれば、業務中の成功や失敗、フィードバックを学びに変えられ、着実にステップアップできます。
また、未経験からBIエンジニアを目指す場合は、業務に必要な知識が身につけられる教育制度が用意されているかも重要です。あわせて、資格取得や自己学習を支援する制度や、学習に積極的な文化があるかも確認することをおすすめします。
BI以外の領域にも挑戦できるか
将来的により上流を担うポジションを目指している、データサイエンティストやデータコンサルタントにも挑戦したいならBI以外にも挑戦できる環境を選びましょう。コンサルティング領域に特化した企業や上流工程から一貫して対応する企業など、組織ごとに特色が異なります。また、主力プロダクト・サービスや部署の構成などもさまざまです。
現場で経験を積みつつ、他職種にステップアップしたい場合は、希望ポジションに力を入れている環境を選ぶことが重要です。あわせて、BIエンジニアから他の領域に挑戦できる環境が整えられているか、ステップアップを推奨しているかを確認すると、より自身に合った場所を見つけられます。
ステップアップできる環境で、市場価値の高いデータ人材を目指すなら「分析屋」
BI領域で働けるだけでなく、将来的にはより高度で市場価値の高いデータ人材になりたいと考えているなら、分析屋がぴったりの環境です。分析屋は言語化されていないニーズまで先回りする提案と、データ分析を組み合わせた「おもてなし分析」で課題解決を支援しています。
弊社では現在、分析基盤とBI活用に特化したデータエンジニアを募集しています。こちらは入門ポジションという位置付けで、データ分析の経験が浅い方や異業種からのキャリアチェンジを考えている方の応募も可能です。
また、社内にはコンサルティングや基盤運用、AIなどの部門もあり、経験を積んだあとにステップアップできる環境が整えられています。研修制度も充実しているほか、有志の勉強会や資格支援制度など、自身を高められる環境も整備されています。これまでのIT経験やデータ領域への強い興味を活かしてキャリアアップしたい方は、募集要項ページをぜひご覧ください。
→データ分析・BIの現場でステップアップ|分析屋の募集要項を見る
未経験からのBIエンジニア転職に関するFAQ
未経験からBIエンジニアを目指すにあたり、疑問や不安を抱きやすいポイントを整理しました。
未経験向けの求人はどのように探せば良いですか?
未経験向けの求人は検索エンジンや求人サイトにて「BIエンジニア」や「未経験」「Power BI」「Tableau」などのキーワードを組み合わせて検索するのが基本です。また、AIに得意分野や希望などを入力し、適合度の高い募集を検索させる方法も有効です。
また、採用情報をまとめたページを用意している企業も多いため、気になる企業があるなら、そちらもぜひ確認してみましょう。
資格は取ったほうがいいですか?
BIエンジニアを目指すにあたって、必要な資格はありません。しかし、資格学習では業務の土台となる知識を体系的に学べるほか、選考の際のアピール材料にもなるため、余裕があるなら取得することをおすすめします。
資格については、データ分析や統計学について学べる統計検定、データベースやSQLについて学べるオラクルマスターなどが定番です。
転職後、ダッシュボードを作るだけの仕事になりませんか?
業務の範囲はプロジェクトや企業によって異なるため、担当する工程や配属先によっては、BIツールを使ったダッシュボード作成が中心となる可能性もあります。
一方で、BIエンジニアは支援先や顧客とのコミュニケーションやデータ加工、課題設定など、幅広い領域を担当する職種です。希望に近い業務で自分を高めていくためにも、企業選びや面接の際には具体的な業務内容を必ず確認しておきましょう。
BIエンジニアは未経験からでも目指せる。環境次第ではさらなるステップアップも可能
BIエンジニアはデータやITに関わる業務の経験があれば、職種未経験からでも十分に目指せます。現状の整理から自己学習、業務経験といった段階を踏み、スキルと実績を獲得していけば募集の必須要件や一部の推奨要件もスムーズに満たせます。採用枠には限りがあるため、必ず転職できるわけではありませんが、この領域に魅力を感じているならぜひ挑戦してみましょう。
その先のステップアップを目指しているなら、BIエンジニアやBI関連職で入る環境も重要です。学びやすく、希望する領域に挑戦できる組織を選べば、実務を通してレベルアップしながら目標職種に向かえます。
また、潜在的なニーズを汲み取った上での提案とデータ分析を組み合わせ、課題解決を支援したい方には、分析屋もおすすめです。募集要項や会社紹介は、以下の採用サイトをぜひご覧ください。